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遺言書において起こりやすいトラブルとは?
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遺産相続を円満に進めるための手段として遺言書は非常に有効ですが、その書き方や内容によっては、かえって家族間の争いを招いてしまうことがあります。
本記事では、遺言書をめぐって実際に起こりやすいトラブルについて解説します。
遺言書の有効性をめぐる争い
深刻なトラブルのひとつが、遺言作成時に遺言者に十分な判断能力があったかどうかという点です。
たとえば、認知症が進行している状態で作成された遺言書は、後になって他の相続人から無効を主張されるリスクが高まります。
「あの時の父は正常な判断ができなかったはずだ」といった疑念が、兄弟姉妹間での激しい対立を生むきっかけとなります。
このような事態を避けるためには、医師の診断書を添えるなどの対策を検討しなければなりません。
裁判外での争いにとどまらず、遺言無効確認訴訟という長期にわたる法廷闘争に発展することもあり、家族の精神的負担は計り知れません。
自筆証書遺言の形式不備
自分1人で作成できる自筆証書遺言は手軽ですが、法律で定められた厳格なルールを守らなければなりません。
全文を自筆で書くこと、日付を正確に記載すること、署名と押印をすること、これらのひとつでも欠けると遺言書は無効になります。
法的な効力を持たない書類となってしまえば、遺言者の意向は反映されず、通常の遺産分割協議を行うことになります。
また、加筆や修正の方法にも細かい決まりがあり、その手順を誤るだけで無効とされる可能性があるため注意が必要です。
遺留分の侵害による金銭トラブル
特定の子供だけにすべての財産を譲るといった極端な遺言内容は、大きなトラブルの火種となります。
法律では、配偶者や子供などの法定相続人に対して、最低限受け取れる相続分である「遺留分」が認められています。
この遺留分を無視した遺言を作成すると、財産を受け取れなかった相続人が、受け取った側に対して金銭を請求する権利を行使します。
これを遺留分侵害額請求と呼び、親族間での紛争に発展するケースが少なくありません。
記載内容の解釈を巡る相違
遺言書の文章が曖昧であることは、トラブルを招く原因となります。
どの財産を誰に渡すのかを、第三者が読んでも明確に特定できるように書かなければなりません。
たとえば、「自宅の土地」と書いてあっても、複数の地番がある場合にどこまでを指すのかが不明確であれば、法務局での登記手続きが滞ります。
また、「長男に任せる」といった表現も、所有権を譲るのか管理を委託するのかで解釈が分かれます。
正確な不動産表示や具体的な法律用語を用いることが、円滑な承継には欠かせません。
まとめ
遺言書は、作成すること自体が目的ではなく、その内容が正確に執行されることが重要です。
法的な不備や不公平な内容は、良かれと思った行動が残された方々を苦しめる結果になりかねません。
不安な場合には司法書士に相談することを検討してください。