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不動産を遺産分割するときの3つの方法|それぞれの特徴と注意点を解説

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相続が発生した際、もっとも大きな課題となるのが不動産の分け方です。
預貯金のように物理的に切り分けることが難しいため、相続人の間で意見が対立し、解決までに多大な時間を要するケースは少なくありません。
今回は、不動産の遺産分割における現物分割、換価分割、および代償分割の仕組みについて解説します。

現物分割

現物分割とは、不動産そのものを物理的に切り分けて、それぞれの相続人が単独で所有権を取得する方法です。
もっとも単純明快な分割手法といえます。
現物分割は売却の手間や代償金の準備を必要とせず、自身の財産として不動産をそのまま活用し続けられるメリットがあります。
しかし、現物分割には実務上の制約が多く存在します。
戸建ての住宅や分譲マンションの一室のように、物理的に切り分けることが不可能な建物については、この方法は適用できません。

換価分割

換価分割とは、対象となる不動産を第三者に売却して現金化し、その代金から諸費用を差し引いた残りを相続人で分ける方法です。
不動産を現金に変えるため、公平な分割が実現できる方法といえます。
一方で、換価分割には不動産を売却する際に、仲介手数料、登記費用、および譲渡所得税といったコストがかかるデメリットがあります。
さらに、不動産市況の影響を受けるため、希望する価格で早期に売却できるとは限らないというリスクも想定しなければなりません。

代償分割

代償分割とは、特定の相続人が不動産の所有権をすべて取得する代わりに、他の相続人に対してその取り分に見合う代償金を支払う方法です。
自宅に引き続き住み続けたい相続人がいる場合や、経営している店舗を維持したい場合に有効です。
この分割の大きな特徴は、不動産の物理的な姿を保ったまま、実質的な公平性を担保できる点にあります。
ただし、代償分割を成立させるためには、不動産を取得する相続人本人に、代償金を一括または分割で支払えるだけの十分な資力が備わっていることが前提条件となります。

まとめ

今回は、不動産を遺産分割する際の3つの基本的な方法について解説しました。
不動産を分割方法は、相続人の数、年齢、経済状況、および将来の生活設計によって大きく異なります。
お困りの方は司法書士にご相談ください。